説教 1月21日 「神の国はすでにあなたがたのところに」

聖書 マタイによる福音書12章22 節~32節

主イエスは、盲人で口のきけない人を癒して、ものを言い目がみえるようにされました。すると群衆は、みな驚いて、『この人がはダビデの子ではあるまいか』といった」というのです。ダビデの子とは、終わりの時に、神が送ると約束されていたユダヤ人の王にして世界の王、メシアのことです。イザヤ書35章によれば、「その時、見えない人の目は開かれ、聞こえない人の耳は聞こえるようになる、口のきけない人の舌は喜び歌う」と言われていたからです。当時のユダヤを支配していたパリサイ派の人たちは、頭にきて群衆たちに言いました。「この人が悪霊を追い出しているのは、まったく悪霊の頭ベルゼブルによるのだ。」こうしてメシアが悪魔といわれ、いいことが悪いことになってしまう。イエス様はひるまず、「サタンがサタンを追い出すのならば、その国はどうして立ち行けよう。」どっちみちこっちの勝ちだ、と笑い飛ばし攻撃に転じます。君たちは、サタンを追い出すのに、サタンの力を借りなきゃならないらしい。じゃサタン万歳ということになる、君たちはどうやってサタンを追い出すんだね?」というわけです。悪いことをなくすのに、悪いことによるしかない、というのは「戦争をなくすのには、戦争準備しかない」というのと同じです。ではいつ平和がくるのでしょう!勿論主イエスは、神の霊によって悪霊をおいだされたのです。その神の恵みの御支配からだれも除外されません、主イエスは、パリサイ人たちにいわれました。「しかし、もしわたしが神の霊によって悪霊を追い出しているのなら、神の国はすでにあなたがたのところに来たのである。」神の国に全力で反抗しているパリサイ人も、神の国から除外されないのです。「だれでも、強い者を縛りあげなければ、どうしてその人の家に押し入って、家財をうばうことができよう。縛ってから始めて、その家を略奪することができる」と、神の恵みの満ち満ちる新しい世界が、罪のこの世のすべての人において始まったことを、主は強盗の急襲にたとえています。神が罪のこの世を襲い、この世の支配者サタンは縛り上げられ、サタンの家財道具になっていた私たちは、神によって奪い返されつつあるのです。私たちは神の者だからです。感謝!

2018年02月02日