説教 6月4日 「神の大きな働きを宣べる」

聖書 使徒行伝2章1~11節

今日は、ペンテコステ。主イエスが、十字架の死から復活されて、五〇日目に教会が誕生した出来事を覚える特別の日です。十字架の死から復活された主に弟子たちは、接しました。しかし彼らは最初はただ衝撃をうけるばかりでありました。ユダヤ人を代表する祭司や律法学者たちがイエス殺害を目的として、死刑判決し、ローマ帝国総督ピラトも群衆たちの「十字架につけよ」との叫びにおののいて、イエスを死刑にし、十字架につけて殺すように、兵士たちに命じました。しかしそれは神が愛する御子イエスを彼らの手にゆだねたのであり、ユダヤ人と異邦人、人類すべての罪をあらわにする神の怒りの裁きでありました。イエスはその裁きを彼らに代わってご自身に引き受けられたのです。その間弟子たちは、人びとを恐れて、潜んでいました。しかし神はイエスをよみがえらせて下さり、甦られた主は、ご自分が、罪にも死に打ち勝って生きておられることを弟子たちに示されたのです。だから弟子たちは、怯え恐れました。しかし、その怯えが驚きに、驚きが喜びに代わると共に、人類の罪に対する神の恵みの勝利を予感し、イスラエルが待ち望んでいた人類が神の恵み・祝福に包まれる、神の国、神の恵みの支配がくるのは今ですねと主イエスに訊きます。しかし主は云われました。それは分らない。そのときは父なる神のみが知っておられる。ただあなたがたには父が、聖霊としてあなた方に下りあなたがたは力をうける、そして、あなたがたは、神の国、神の御支配の中におかれて、ユダヤ、サマリア、そして地の果てまで、わたしの証し人となると。こう約束され、主は天に昇られました。弟子たち一同、その約束を信じて、エルサレムの町の、片隅のある家の二階に、滞在し、祈りつつ待っていました。そしてその時が来、弟子たちの上に、聖霊が注がれたのです。天より大風の音響が弟子たちの集まる家中に響き、火の舌が天から下りて、分かれて一人ひとりに留まりました。それは一人ひとりに力を与え命を与える神の息であり、また神のわたしはあなたに恵み深いという勝利に満ちた言葉の出来事でありました。すると彼らは、恐れから解き放たれ、その神の大いなる働きを力強く語る者とされたのでした。こうして教会がはじまったのでした。主の復活と共に、神に逆らう罪の世の終わりの時、神の国が始まり、こうして聖霊によって力をうけた低められた者たちが神の僕として自由にされ輝き、立ち上がっていきます。

2017年09月12日